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ありがとう、愛しのバナナ牛【岡山ひろみ】

皆さんは、自宅でいつもとちょっとだけ違う料理を作って「飲み会」をすることってありますか?私の家ではよく働いたご褒美に、予め買っておいたちょっと高めのワインを開ける「飲み会」をしたりします。そのワインに最高にマッチするのが、大樹町道の駅「コスモール大樹」に売っている「バナナ牛のローストビーフ」なのです。

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「バナナ牛…一体どういうことだろう?」

初めて目にしたときは、一番最初に疑問が浮かびました。牛がバナナを食べている姿なんて、33年間生きてきて初めて想像しました。特に、寒い地域の牛が、暖かい地域にしか育たないバナナを食べるなんて、そんなことがあり得るのでしょうか?もしかしたらバナナ色した牛のことかもしれない。想像が、膨らんでしまう…!
調べてみると、大樹町のやまき牧場さんが肥育しており、2年間おやつとして皮をむいたバナナを食べている牛のようです。季節によっては、冷やしたり温めたりしてバナナをあげているそうです。どんな味なのか興味が湧き、ローストビーフを購入することにしました。

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そういえばローストビーフを語れるほど食べた経験が私にはありません。ホテルのブッフェには美味しいローストビーフがあるけれど、私の母はスーパーマーケットで買っていました。周りが茶色くて、中がピンクで、付属の甘辛いタレをかけて、分厚く切ると噛み切れないことくらいしか思い出せません。
だから、バナナ牛のローストビーフを真空パックから取り出す時に、手についたブラックペッパーに少しだけ驚きました。
「そうか、これは味がついているやつ…!」
味がついているのでそのまま食べられるのも魅力の一つだったのです。
慎重に、端っこを切ってみると、ピンク…よりももう少し落ち着いた赤身に、まるで大樹町の夜空に広がる天の川のような脂身がお目見えしたのでした。美しい。出来るだけ薄く切り、高鳴る鼓動を必死に抑えながら口に運ぶと、口の中に広がる旨味…思わず「ありがとうございます」と呟いてしまうほどでした。
何に対しての「ありがとうございます」なんでしょう。生産者のやまき牧場さんに?ローストビーフになった牛さんに?がんばった後に美味しいローストビーフを食べられたこの幸運に?そんなことをのんきに考えながら、私はローストビーフをお皿に盛り付け、ワインをグラスに注いだのでした。

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バナナ牛ローストビーフ販売場所(一部)

道の駅「コスモール大樹」
089-2152 北海道広尾郡大樹町西本通98
01558-6-2126
営業時間 9:30~17:30
https://www.hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/2483/
https://twitter.com/CosmallTaiki

※ご夫婦お二人で大切に育てられる牛たち。バナナ牛はタイミングによって在庫が少なくコスモール大樹にて取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。

やまき牧場・きずな(直売所)
089-2124 大樹町日方94
01558-9-3973
営業時間 11:00~14:30
直売所:不定休、きずな:月・火・金曜日・冬季 ※来店時は要連絡。
https://visit-taiki.hokkaido.jp/sp_detail.php?id=12

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