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大樹町に来たのは偶然だけど必然でしかなかった(中編)【長谷川彩】


改めて中編(前後編で終わる予定が終わらなかったよ!)

こんにちは。地域おこし協力隊の長谷川です。
私の北海道移住体験記、今回はその中編をお送りします。

(前回までのあらすじ)
学生の頃から「北海道に移住したい」という夢があった「私」。新卒で入社した会社を1年で退職し、富良野で住み込みのアルバイトを経験する。しかし、このまま移住するのではなく「自分で仕事を創ることができる状態になる」ことを目標に一度地元(神奈川)へ帰省。書店勤務やブックディレクション、編集・執筆業などを経て本格的に移住先を検討し始めるのであった……

2018年、まずは情報収集。

私が本格的に移住先を検討し始めたのは、2018年のことでした。北海道といえども、179の市町村があり、具体的にどこがいいのかわからなかった私。当時の職場は東京にあったため、仕事終わりや休日を利用してとにかく北海道移住関係のイベントに参加をしていました。特に、東京の有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」という場所では、地方移住やIJUターンを希望する人が相談をできたり、47都道府県のさまざまな地域が定期的にイベントを開催していて、よく通っていました。

その他、北海道と石塚計画デザイン(当時)が共催していた「北海道とつながるカフェ」にも参加していました。(現在もオンラインで継続中)

このように様々なイベントに顔を出すうちに「どうやら北海道(ローカル)には“プレイヤー”と呼ばれる人たちがいるらしい…」ということが分かってきたのです。

“プレイヤー”とは?

プレイヤーの定義は、説明しようとすると難しいのですが「ローカルという地場で、クリエイティビティを発揮しながら独自の活動をしている人たち」とでもいえばよいでしょうか。地域にもともとある資源を再発見し、それらを再評価し、彼らのアイデアとスキルと行動力とで再生産していくことに長けた人々です。彼らは北海道のあらゆる場所に点在していて、それぞれが緩やかに繋がり、様々なチャレンジをして暮らしています。私にとって彼らの存在は眩しいばかりでしたが、ここでこう考えます。

そうか、プレイヤーとつながると北海道でもおもしろいことができるのかも!

そこで私は「イベントに参加する」の次のフェーズ「面白い人にどんどん会う」に入りました。そこで出会い、移住までに特にお世話になった方々についてご紹介したいと思います。(感謝の気持ちを込めて!)

1、 下川町 NPO森の生活 代表理事 麻生翼さん & 元地域おこし協力隊 立花実咲さん

麻生さん写真

麻生 翼(あそう・つばさ)
愛知県名古屋市出身。北海道大学農学部森林科学科卒。大学時代に訪れた北海道の森林や農山村に魅せられ、楽しく持続可能な農山村をつくりたい想いに駆られる。タキイ種苗株式会社(京都)、根室フットパスキャンプ場(北海道)運営を経て、2010年に北海道下川町に移住し、NPO法人森の生活に参画。2013年代表理事就任。NPO法人森の生活として、町の幼・小・中・高校15年一貫の森林環境教育や、大学・企業を対象にした研修プログラム、市民主体の森づくりコーディネート、地域で有効活用されていない広葉樹木材の活用事業の立ち上げなど、森林を活かした林産業、サービス産業の活性化に取り組んでいる。好きなことは森から食材をいただくこと。春は山菜採り、夏は渓流釣り、秋~冬は狩猟。

実咲さん写真

立花 実咲(たちばな・みさき)
1991年静岡県生まれ。編集者。ウェブメディア「灯台もと暮らし」の立ち上げと編集をおこない、2017年5月から3年間、北海道下川町の地域おこし協力隊として広報を担当。2020年の春からはフリーランスとして編集、執筆、企画、広報などをおこなう。自宅で民泊「アナグラム」もマイペースに営業中。

2018年5月から8月までの半年をかけて下川町が主催した「北の寺子屋」というセミナーに参加した私。札幌在住でローカルに関心がある人が集まって、自分のやりたいことをブラッシュアップするというものでした(私は頼み込んで東京から参加 笑)。そこで出会ったのが麻生さんと、当時地域おこし協力隊として活動していた実咲さん。その年の6月には、下川町を実際に訪れて、いろいろな場所を見学しました。今でこそSDGsなんて誰もが知っているワードになりましたが、いち早くそれをまちづくりに取り入れていたのは下川町でした。魅力的な人がいれば、そこにまた魅力的な人が集まってくる。結局、町を作るのは人で、人がいればどんないなかでも「何もない」なんてことはないんだな、と感じたのが「北の寺子屋」でした。


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↑森がよかった。とにかく森がよかった。
↑下川町は移住希望者のサポートも大変充実しています!


2、滝上町 Casochiの井上みなみ&愛美姉妹

井上姉妹

Casochi(カソチ)
過疎の町、滝上町滝下生まれの井上みなみ・愛美(あみ)姉妹によるお仕事ユニット。過疎地域の企業や個人をサポートしたり、 自らモノやサービス
を作ったりして、過疎地での楽しい暮らしを実践、発信している。

同じく2018年の年末に東京でおこなわれたイベントで出会った滝上町の井上姉妹。滝上町を拠点に、イベントの開催やロゴ・Webなどのデザイン業務、昨年からは元喫茶店を改装して火水限定カフェ「KARSUI(カースイ)」を営んでいます。ネーミングセンス最高に素敵です!おふたりとは、イベント後の打ち上げで席が向かい合わせになったことをきっかけに、意気投合。昨年4月には、なんと編集という立場で一緒に絵本を作らせてもらいました。移住するまでずっと気にかけてくれていたふたりには本当に頭が上がりません。

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↑絵本『武四郎とショコツアイノ』
しょこつ川連携研究会の高橋浩徳さん作の物語に愛美ちゃんが素敵な絵を描きました。

3、「北海道の人、暮らし、仕事。くらしごと」編集長 三浦智昭さん

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三浦 智昭(みうら・ともあき)さん
北海道江別市出身、北海道工業大学(現北海道科学大学)工学部卒。アルキタ・ジョブキタ・シゴトガイドなどを扱う求人メディア北海道大手の「北海道アルバイト情報社」に在籍20数年。地元中小企業から、Amazon Japanや、(株)JCB、スクウエアエニックス等の大手企業の採用企画立案や求人広告に携わる職を9年。自社メディアのプロモーション業務を行いながら、北海道に新規学卒者を残すための企画事業化(道と民間における協定若年者雇用創出協働事業)や、道事業の中高年求職者支援事業、戦略産業雇用創造プロジェクトなどに関わる企画系職務を経て、主に北海道の過疎に悩むまちを中心とした地域課題を解決する担当課長として部署を新設。地域活性化につながるWebサイトの編集長として、サイト立ち上げを行い、北海道内の取材、道市町村の移住定住事業・担い手対策事業や子どもたちに向けた行政案件に携わっている。個人的な活動として、不動産事業を営んで10年以上。

「くらしごと」は北海道での暮らしや仕事をテーマに、その土地で働く人や生活スタイルを紹介するWEBサイト。北海道への移住や田舎ぐらし、地域おこし等について、役立つコンテンツを提供しています。北海道に移住したい方は見るべきサイトです。

その編集長の三浦さんとも、ふるさと回帰支援センターで初めてお会いして以来、お世話になり続けてきました(あまりにも移住に時間がかかったので「もう来ないかと思っていた」と言われたことは忘れない笑)。三浦さんおよびくらしごとの強さは全道に広がるネットワーク。くらしごと主催のイベントで知り合ったプレイヤーや、くらしごとの記事を読んで会いに行った方も多く、三浦さんに繋いでいただいたこともあります。

他にもイベントを通して知り合った方はたくさんいて、多様な働きかたを模索しながらローカルで輝く人たちが、いつしか私の目標になっていました。そして、そのなかに大樹町の元協力隊で「宇宙のまち大樹町note」の町民ライターでもある中神美佳さんもいました。

2019年初頭、美佳さんに出会う

美佳さんは、2019年2月に「北海道・十勝のざっくばらんな相談カフェ」というのを都内のカフェでされていました。

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この頃、私は今だに「北海道のどこに移住したいのか」をイメージできていなかったので、文字通りざっくばらんに相談をしました。どんな相談をしたのか覚えていないくらいです(笑)でもそのときのことがきっかけで、のちのち大樹町に移住することになるんだから、本当に面白いなぁと思います。ちなみに、このとき私の前に美佳さんに相談をしていたのが、当時は東京で働いていた田中有里香ちゃん。ご実家は帯広の紅茶店ダージリンで、彼女も今は帯広に帰省して店頭に立っています。私の一番の行きつけです。

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↑ダージリンでは、先日読書会も開催しました!


さて、いよいよ大樹町に近づいてきましたよ。

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いよいよ次回。最終回です。(たぶん)




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