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遅咲きバンザイ!大樹消防団女性部のお仕事【ゲストライター桑原美樹】

こんにちは。

再び登場しました大樹町役場に勤務する
ゲストライターの桑原美樹(くわはらみき)です。
さて、今回は私が入団している大樹消防団(女性部)の
活動について紹介します。
少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

「整列~休め!」

そもそも消防団って?

簡単に言うと、火災などの災害が起きたら、
団員は消防署員と一体となって消火活動を行います。
災害を未然に防ぐため、火災予防運動や、警戒活動にもあたります。

それぞれの仕事に就きながら、安心・安全に暮らせるまちにするために
従事しているのです。

ちなみに、災害が発生しても女性団員が直接対応することはありません。
活動を通じて、地域の防火・防災体制を縁の下から力強く支えています。

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もし生まれ変われるなら…

私が消防団に入団したきっかけは、ズバリ、消防士が「格好いいから!」。

ハキハキとした挨拶、きびきびとした動作。上下関係がしっかりしていて
体育会系気質の私は、強力な磁石に引っ張られたように
一瞬にして魅きつけられました。

それに加えて、命を守るスーパーマンときたらイチコロです。
プライベートでも、日々自己鍛錬を重ねる署員の姿を見ているので、
尊敬の念を抱きます。だから、ずっと消防士という職業に憧れていました。

私が学生の頃は、野球部は女子が入部できないというような時代でしたから
消防士は男性のものという概念で、それを目指そうとは考えもしませんでした。

今度生まれ変わったら、絶対に消防士になるぞ!

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団員定数110名のうち女性部は10名と決まっています。

欠員が出て私に声がかかった時には、「いよいよか…」と
身体の底から熱いものが込み上げてくるのがわかりました。

平成21年7月入団、遅咲きデビュー。38歳開花です。

なんせ胸キュンする制服らしい

胸ドキッ!女性が好きな「男性の仕事場での制服」ランキングの上位に
あるのは、消防士の制服。これはガチガチに人気を死守しているでしょう。
みんなが認める、健康的でエネルギッシュなイメージ。そして爽やかな笑顔。

3割増しで格好よく見えること、私が保証します!

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女性団員は制服と活動服があります。

活動服は、防災訓練や救命講習、制服は式典、表彰式などを行う時に着るものです。
これらを着ると、ビシッと身も心も引き締まる思い。
でも、久しぶりに着るとまずいことに……。ウエストあたりがキツくなっている!
女性団員の一部では、ウエストの延長フックが必需品になっています……。(秘密ね)
少しでもお腹をへこませて見せようと、
制服を着る時は食事を減らすっていうのが私流。(悪あがきです)

女性部で女子力アップ効果期待?

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それぞれが職業を持っている異業種の集まりって楽しい。

入団していなかったら、絶対に出会わなかっただろうなぁと
思う女性もいたりして。色んな話を聞けるし、年代も違うので、
思考の幅が広がります。

雑な性格で男勝りの私は、女性団員さんを見たら、
「私もちゃんとしなきゃ」なんて思うことはしばしば。

ビールのジョッキを片手で持つところを、はっと気づき両手で持ってみたりと
ちょいちょい、人のふりみて我がふり直せの境地に。

他町村の女性消防団員さんが集まる研修会に参加すると、刺激バチバチです。
みんな溌剌としていて素敵です。私も負けてられんって思いますね。

研修旅行はちゃんと研修

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コロナの関係もあり、ここ2年間は中止になっている女性部の一泊研修旅行。
防災センターへ行き、地震体験や消火体験。毎年、研修先を変えて楽しく学んでいます。

ちゃんと研修をして、その後はお決まりのみんなで乾杯!
団員のまた違った姿も見られて楽しいのです。

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研修先での食事タイム。食通の彼女たちが選んでくれるお店は、とてもおしゃれ!
「早くて・安くて・大盛り」が好きな私が絶対選ばないお店をチョイスしてくれます。
みんなでケーキ作りの体験なんて、そんなアイデアは私には浮かびません。

これまた旅の醍醐味なんだなぁ。すっかり、おんぶにだっこの私。
私が出来ることはないだろうか……といつも思うけど、人は得手不得手があるので
そこは得意な方にお願いしちゃってます。

出来る人がやればいい、大樹町女性部それでいいのです。

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女性だからこそ出来ること

大事なことを忘れていました。

ハメを外しちゃいそうな楽しい研修会だとはわかったけど
女性団員ってどんな活動をしているの?ってとこが重要でした。

毎月1回定例日があって(みんなで都合の良い日を決める)
4月~11月くらいまでは査察を行ってます。
町内の高齢者宅へ伺い防火指導をすることです。
「ストーブの上に洗濯物を干さないでくださいね」「お体の調子はいかがですか?」
ソフトな声掛けを心掛けています。警報機が設置されているか、寝室はどこかといった
確認も忘れません。古い消火器の処分方法は良く聞かれますね。
一人暮らしのお年寄りだと、女性団員が訪問すると安心するようです。
些細な会話だけでも喜んでもらえたら、団員のやり甲斐を感じます。

現在はコロナの関係で対面での会話はできないので、
ポストに防火チラシを投函しています。早く通常の生活が戻ればいいですね。 

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12月~3月の冬期間は、さすがに寒くて外回りは厳しい。
半年かけて町内全地区を回った後は、査察をいったんお休みし消防の基本中の基本、
敬礼や整列などの礼式訓練、AEDを使った救命救急、
応急手当法などのレクチャーを署員から受けます。

これって、たまにしかやらないと忘れるんですよ。まったくのド素人に戻ります。
いざというときにはなかなか動けないものですが、何度も訓練を重ねて
ちょっとした勇気を出せば、役に立てる日が来ると信じてます。
だから、定期的に訓練を行います。

なんせ自分が一番怪しい。頭も体も全然覚えてくれない……。

新しい年のスタートは

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1月初旬。

消防の仕事始めの儀式である出初式。団員が参集し大樹神社で無災祈願を願って参拝、
行進曲にあわせて町内の「寿ふれあい通り」で分列行進を披露します。

冬のきりっとした空気の中で、多くの町民に目を向けられていると思うと
背筋がしゃんとなりますね。

行進の後は、福祉センターで各表彰の伝達が行われます。
女性部は主に、式典の司会アナンスや表彰の運営を行います。

当たって砕けろ、やるしかない!

春季消防演習は、消防団にとって大きな行事のひとつ。ポンプ操法はポンプ車にホースを
繋ぎ、火点という的にめがけて放水するまでの速さと正確さが求められる訓練です。

まさにチーム5名の連携プレーにかかっています。

消防演習(操法)

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演習本番までにしっかり覚えなくてはと思うのに、ひとつ出来たらふたつ忘れる。
なぜこの動作なのか、順をたどれば意味が分かると言われてもそんな余裕すらない。
私の鈍臭さに周りも危機感を覚えたらしく、
「もしダメなら、Tちゃんに替わってもらったら?」という始末。
頭で考えるよりも、体で覚えろと元気づけられ、早めに集合して個人レッスンを
受けたことも。ホースを延ばす、巻くを繰り返し細かな動きを確認していく。
 
いざ本番。練習通りにやれば大丈夫だ。

「訓練開始」のアナウンスが響き渡ると、無我夢中で前だけを見て走る。
決められた3日間の練習の成果が10分で終了。
解散の号令で敬礼を終えると、安堵で足がふらつきました。

昨年は一番員(放水する筒を持つ人)の放水姿が新聞に写っていたので、
次は私かも……と思って期待で鼻まで膨らんだのに、
翌日の新聞には若い男性団員が載っていたのは、ショック!

スーパーマンたちとの山行

数年前に署員と団員で結成した消防登山部。

なかなか休みが合わなくて、予定を立てるのは難しいけど、その中で行く
仲間たちとの山行はしっかりと心に刻まれます。

消防と登山が好きな私にとって、至福のひととき。
署員との距離がぐっと縮まり、疑問に思ってることなど気軽に聞けるメリットも。

一緒に登れば、グダグダで惨めな私の姿を何度も見せているので、
もう怖いものはない。消防登山部の仲間たちといると、とても気が楽です。
そして団の活動を続けていくうえでは心強いアドバイザー。
署員と団員、垣根を越えひとつの活動に取り組むことは、
なかなか経験できないことなので、この時間を大切にしていきたいです。

「消防登山部」これからも仲間を募集しています!

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50歳になったわけですが…

1回目の登場から月日は過ぎまして、50代という枠に
仲間入りしたわけです。

新しい何かに挑戦できるのではないか、ワクワクが私を待ち伏せしているの
ではないか、とこの先の展開が楽しみです。

『じぶんのまち、みんなのまちを守る』

それくらいの意気込みはこそっと胸に秘めていますが、
消防はまだまだ男性色の濃い環境。

女性だからできること、女性だからこその強みを活かせば、
活動の場が広がるのではないかと信じています。
人の役に立っていると実感できる女性部を、コツコツと目指します。

ますます大樹町愛が深まります!

「敬礼!」

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