移住6年目の夫と4年目の妻で、大樹町での生活を振り返ってみた【植松萌子】
こんにちは、町民ライターの植松です!
今日は、いつか書きたいと思っていた移住記です!
・・・と言いたいところなんですが、私が大樹町に移住してきたのは結婚したのがきっかけで、何か目的や志があって大樹町を選んだわけではないので、移住記を書くのは難しいなとずっと思っていたのです。
でもきっと、世の中にはパートナーの仕事の都合で移住を決める人も一定数いるはずですよね。そういう移住者の方が読めるような内容にすればいいなと思っていたんですが、どういう記事にしたらいいのか・・・
そんな相談を夫にしていたところ、「こういう不安があるんじゃないか」「こういう情報があれば移住も楽しみになるんじゃないか」「移住前にこんなこと話したよね」という話が盛り上がり、その雑談こそ記事にしたらいいのではないかと思えました。
ということで今回は、「植松夫妻で対談してみた」という記事です!
移住のこと、生活のこと、赤裸々に語っていきます。
関東出身の二人が北海道に
夫プロフィール
植松千春(うえまつ ちはる)
1993年神奈川県生まれ。東海大学を卒業後、2016年4月に新卒でインターステラテクノロジズ株式会社に入社し大樹町に移住。2018年8月より観測ロケット「MOMO」プロジェクトマネージャとして開発の全体指揮を行い、国内初民間単独での宇宙到達ロケットを成功に導いた。好きなものは、ガジェットとカメラ。大型犬のような性格。
妻プロフィール
植松萌子(うえまつ もえこ)
1993年神奈川県生まれ。関東学院大学卒業後、2016年4月に新卒で東京の人材派遣会社に入社。2018年4月に大樹町に移住し、ふるさと納税のコーディネーターや、インターステラテクノロジズ株式会社の広報を手伝っている。好きなものは音楽と書道と本と映画とクイズ。家にいる間は基本的にずっと歌っている。
妻
こうして改めてプロフィールを見てみると、夫の方が2年も早く大樹町に移住してるのね。
どんな生活してたの?
夫
入社した当時はまだ社員数も10人くらいで、僕は会社の社宅に住んで社員と共同生活をしてた。
1年目は正直都会が恋しかったかもしれない。22年間買い物に困ったことがなかったのに、大樹町にはお店が少ないうえにAmazonも翌日には届かない。それに、仕事が忙しくてコミニュティを広げる暇がなかったのも大きいかもね。
でも徐々に町内に友達も増えてきて、暮らしのルーティーンみたいなことも掴めてきて、田舎暮らしが好きになったのは2年目からかな。
美味しいお店を知ったり、いろんな温泉に足を運んでみたりもしたし、いくらの醤油漬けを作ったりとか仕事終わりにスキーしたりとか、十勝の文化に触れることも増えて楽しかったよ。
▲大樹町「四季の味たんぽぽ」の炙りさば寿司
妻
なるほどね。こっちでの友達作りは、私自身が人見知りだから心配はあったけど、夫が社交的だから、既にできているコミュニティから広げていくつもりだったし、実際全然困らなかった。
夫
2018年に妻に大樹町に来てもらうわけだけど、よく来たよね、自分が呼んでおいて何だけど(笑)
妻
(笑)それよく言われるけど、自分としてはそんなに移住に抵抗がなかったんだよね。
夫
でも結婚前って、2回しか大樹町に来てなくない?それでよく移住を決めたなと思って。
妻
そうだね。2回だね。でもたった2回とはいえ、住みやすそうな町だなと思ったよ。
結婚前に実家を出たことがなかったから家族と離れる不安は多少あったし、友達と会う機会も減るのかなと思うと寂しかったけど。でも社会人になってからって、近くに住んでいても学生時代の友達に会うのって年に数回だったりしない?そう考えたら、会う回数はあんまり変わらないのかなと思った。コロナ禍になってからはなかなか難しいけど、それまでは帰省する度に友達と会ってたよ。
あとはSNSで繋がっていたり、LINEで連絡したりして近況は何となくわかったりするから、正直あんまり離れて暮らしているという感覚はないかも。
夫
たしかにね。地元の友達とオンライン飲みとかも、コロナ禍の前からしていたし。
それに羽田空港ととかち帯広空港(大樹町最寄りの空港)って本当に近くて、日帰り出張だったら札幌よりも東京に行く方がずっと楽だったりする。
妻
そうそう。
だから不安だったのは車の運転くらいかな。免許とってから数回しか運転したことなかったし。でも移住前に大樹町に来たとき、「神奈川より北海道の方が絶対練習しやすいじゃん!」って思った(笑)
▲果てが見えないほど真っ直ぐな道
でも私の場合は、夫が大樹町に移住する前から付き合っていて、「結婚したら北海道に住むのかな〜」という漠然としたイメージがあったから、2年間心の準備をする時間があったとも言えるけど。
移住してみて思うこと
妻
大樹町に来てみて思うのは、通勤ストレスがない。
夫
そうだね。僕は東京で勤めたことはないけど、高校のときは神奈川から東京に通学していたからあのストレスはよく分かる・・・満員電車での通勤はきっとできない(笑)
6年経っても、日高山脈を横に見ながら運転するのは最高だなと思う。
あとこれは個人差があると思うけど、僕は鼻炎が治った!
神奈川に住んでる頃はティッシュが手放せなかったんだけど、移住してみて空気がきれいだってことを実感してる。
妻
逆に大樹町に住んでいて不便なことってある?
夫
家電量販店がすぐ近くにないことかな。ガジェットが好きだから、実物を見て買いたいし、特に目当てのものがなくてもヨドバシカメラとかにフラッと入りたい・・・帯広まで行けば家電量販店はあるんだけどね。東京だとお店の選択肢が多いのがいいよね。
妻
私は、科によっては病院が遠いことかな。病院の選択肢が少ないとも言えると思うけど。
町立病院では内科、外科、小児科はあるけれど、その他の眼科や整形外科は曜日が限られていたり、婦人科に関しては私は帯広まで通ってる。
特に持病らしい持病がないからそんなに困ってはいないんだけど、ちょっとだけ不便だなと思ってる。
移住前に心配していた冬道の運転も、最初は怖かったけど気をつけていれば大丈夫だってことが分かったし、大樹町noteの他の記事にも記載されているけれど、大樹町ってめちゃくちゃ雪少ないんだよね。
冬、友達とか家族に「そっち雪すごい?」って言われることがあるけど、すごい日なんて滅多にないし、そもそも降ってない日の方が多いよね。
だから冬道の運転は気をつければ問題ないし、除雪も面倒だけどそんなに大変じゃない。
▲冬でも晴れの日が多く、雪景色に沈む夕日が綺麗
夫
むしろ、除雪ダイエットだ!って張り切って動いちゃうよね(笑)
普段が運動不足になりがちだから。
それに北海道は美味しいものが本当に多いから、実は移住してから10kgくらい太った(笑)今は移住前の体重に戻ったけどね。
妻
そんなに増えてたの(笑)
ここが面白いよ大樹町!
夫
大樹町で面白いなと思ったのは、お祭りが多いこと。短い夏の間にめちゃくちゃお祭りがある。
神奈川にいた頃って別にお祭りに興味なかったんだけど、大樹町のお祭りは積極的に行ってる。町の人にたくさん会えるし、美味しいものもいっぱい食べられる。・・・美味しいものの話ばっかりしてるなさっきから。
妻
私が面白いなと思ったのは、結構攻めてること。
夫
おお。攻めてる?
妻
「面白いことを自分たちでやろう!」って人が多いことかな。
スペースポートを作ろうとしたり、音楽フェスを開催したり、エンタメパン屋ができたり、地ビール作ってみたり・・・
35年前に宇宙のまちを目指したこともあって、挑戦する人を応援するという流れができてる気がする。だからすごく挑戦しやすい環境だよね。
「宇宙の森フェス」の実行委員をやっていたときも、今インターステラテクノロジズの広報をやっていても、頑張ってねって言われることが本当に多いと思うよ。
夫
たしかにね。僕らが働くインターステラテクノロジズって、ある意味では「外から来たよくわからない会社」という見え方もすると思うんだ。でも純粋に応援してくれる人たちがめちゃくちゃ多いんだよね。成功したときには涙を流して喜んでくれる人もたくさんいる。
だから僕たちも応援に応えようと頑張れるんだよね。
結論:大樹町ライフ楽しんでます
いいところも不便なところも赤裸々に書いてみました!
でもこうして改めて夫と話してみて思ったのは、大樹町での暮らしを結構楽しんでいるということ。
先日公開した岡山さんの記事でも、大樹町での暮らしについて詳細に紹介されていますので、ぜひそちらもご覧ください!
「大樹町のこんなことが知りたい!」「移住のこんなことが不安」など知りたいことがあればぜひコメントなどで教えてくださいね!