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赤いたぬきと晩成温泉【植松萌子】

2021年4月12日、東洋水産株式会社から「赤いたぬき」と「緑のきつね」が発売されました。

ご存知の方も多いかと思いますが、普段販売されているのは甘く煮たお揚げの乗った「赤いきつねうどん」と、エビが香ばしい「緑のたぬき天そば」。
2018年から始まった人気投票「赤緑合戦〜あなたはどっち!?食べて比べて投票しよう!〜」キャンペーンで緑のたぬきが初勝利した記念として「赤いたぬき天うどん」と「緑のきつねそば」が発売されたのです。

これを待ってました

実は赤いきつねの大ファンのワタクシ。

予備校で食べた夜ご飯
大学に入ったばかりの頃に人見知りすぎてなかなか友達ができずに一人で食べたお昼
家電量販店で働いていた時に疲労困憊して16時頃に休憩室で食べたお昼かおやつかよく分からないご飯・・・

赤いきつねの出汁の香りを嗅ぐと色々な思い出が蘇ってきます。

しかしながら、時々浮気心が芽生えて、緑のたぬきを購入することがあるのです。
東洋水産さんは天ぷらも絶妙です。
食べ始める前ではなく、3割ほど食べてから天ぷらを入れ、ザクザクからしなしなへの食感の変化を感じるのがたまりません。

そこで私はいつも思うのです。
「天ぷらうどん、つまり”赤いたぬき”はないのか」と。

実は、日清食品株式会社が販売しているどん兵衛には、「北のどん兵衛 天ぷらうどん」という北海道限定商品があります。

もちろん美味しいです。利尻昆布を使用した甘めのつゆに、香ばしい天ぷらがとてもマッチしています。

でも私の好みは「赤いきつね」なのです。
もちろんどん兵衛も美味しく頂いていますし、日清食品さんを否定するつもりは全くありません。
これはもうどちらの方が慣れ親しんだか、という違いかと思います。

と、そんな私が長年待ち望んだ「赤いたぬき」が遂に先日発売になりました!

早速購入する私。そりゃそうです、ずっと待っていたのです。

お湯を入れようと蓋を開けると、本当にうどんの上に天ぷらが乗っています。
夢にまで見た光景です。

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▲「たぬき」の文字にきつねのイラスト。化けているかのようでかわいいです。

・・・作る工程と昂った感情はいくらでも語れてしまうので、割愛します(笑)

食べてみた私の感想はというと、

「赤いきつねの方が好きかも」。

・・・あれ?
もちろん美味しいです。皆さんもぜひ食べてみてほしいです。
天ぷらだけでなく、刻んだお揚げも入っていて嬉しかったです。
でもなんだか物足りない気分でした。
あくまでも「赤いきつねの方が美味しい」ではなく「私は赤いきつねの方が好き」ということ。

これは赤いたぬきが悪いのではなく、私は私が思っていたより赤いきつねを愛していたということ。
私にとってマイナスな発見ではなく、赤いきつねへの愛を再確認したというプラスの感情が湧いてきた経験です。

このとき私は、他にもこういうことってあるよね〜と考えていました。

違いの分からない女だった

例えばみんな大好き温泉。
実は北海道は温泉地の数が日本一!大樹町が位置する十勝地方にもたくさん温泉があります。

私も人並みに温泉は好きなのですが、実は泉質の違いなどはあまりよく分かっていませんでした。
「温泉はいるとお肌すべすべになるよね〜」ということは分かっても、酸性だから何が違うとか、単純温泉だからどうだとか、ここは効能がこうだとか、詳しいことはよく分かりませんでした。
(もしかしたら同じような方もいるかもしれませんが)

大樹町には晩成温泉という温泉があります。

国内でも有数のヨウ素濃度を誇る「ヨード泉」です。
ヨウ素はうがい薬などに使われる殺菌性の高い成分で、保温効果も高いので湯冷めしにくいのが特徴です。

初めて入ったときに感じたのは、結構うがい薬のような匂いがするけど気持ちが良い〜、ということ。
お肌はすべすべ、雄大な太平洋を眺めながら入るのも最高、ベランダに出ての外気浴も格別・・・こんな温泉がある町に住むことができて幸せだとさえ感じました。

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▲待合室からの景色。ベランダからもこんな景色を見ることができます。

でも正直に申し上げると、最初は泉質の違いはよく分からなかったのです。
確かにお肌すべすべ、保温効果も高いような気もするんですが、「温泉って全部そうじゃない?」と思っていました。

最高だけど、違いを述べろと言われたらよく分からない。
泉質について深く考えてこなかった自分が悪いのですが、晩成温泉の素晴らしさに最初は気付きませんでした。

それから何度も晩成温泉に足を運びました。
自分自身も日常的に通っていましたし、知人が大樹町に遊びに来た際には必ず案内しました。
誰もが褒め称える晩成温泉。

関東から遊びにきた母はお肌の調子がすこぶる良いと言い、「晩成温泉の湯 温泉の素」(入浴剤)を実家で愛用しています。

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しかし「めちゃくちゃ良いでしょ!」と人に勧めながらも、泉質のことはよく分からなかったのです。

晩成温泉の魅力に気づいたのは、「景色が自慢のある温泉」に行った時のこと。(温泉のプライバシーのため名前は伏せさせていただきます)

具体的な景色は書きませんが、それはそれは素晴らしく、疲れも吹っ飛ぶほどの絶景でした。

入ったあとは確かにお肌はすべすべ・・・ですが、なんだかちょっと突っ張っているような、乾燥しているような感じがする。
ドライヤーで髪を乾かしている間に湯冷めしてきた気もしました。

晩成温泉は明らかに保湿効果があるし、ドライヤー中は汗が止まらないし、それどころか晩成温泉から車で30分かかる自宅まで身体はポカポカです。大抵、運転席の窓は曇ります。

あれ?
これもしかして晩成温泉ってめちゃくちゃ凄い?
と、ここで初めて私は感じたのです。

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もちろんその「景色が自慢のある温泉」も素晴らしいところです。
絶景だけでなく、湯船の種類やアメニティも豊富で、ぜひまた行きたいと思っています。
ただ私個人としては泉質は晩成温泉の方が好きだった、ということなのです。

そのあと改めて晩成温泉に入りに行くと、その泉質の素晴らしさを再確認しました。
全然湯冷めしない、お肌はすべすべなだけでなくしっとりしている。
(しかも入浴料は500円と格安!なんとフェイスタオルとバスタオルを無料貸出しています!)

町中にある自宅から車で30分かけてでも行きたいと思える魅力に溢れています。

改めて、晩成温泉がある町に住んでいて幸せだと思いました。
いつの間にこんなに晩成温泉を好きになっていたんだろう、とも。

うどんと、温泉と、それから私

この記事でお伝えしたかったことを一言で表すと「晩成温泉は最高なのでぜひ行ってみてね!」ということなのですが、前半は東洋水産さんの宣伝みたいになってしまいました(笑)

赤いきつねと赤いたぬき、晩成温泉と絶景温泉。どちらにも共通しているのは、それぞれ得意分野があるということ。
童謡詩人である金子みすゞの言葉を借りるならば「みんなちがって、みんないい」。

今回私は比較をすることで赤いきつねと晩成温泉の素晴らしさを実感しましたが、それは決して優劣の問題ではなく、私自身の好みの問題です。
それぞれに特色があるからこそ、人によって好みというものが生まれますし、時々によって違う良さを選んで楽しむことができます。
なので私はきっとまた赤いたぬきも食べるだろうし、晩成温泉以外の温泉に入って「最高」と感じることもあるのでしょう。

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▲「眺めなんて二の次よ!」と宣言してしまう心意気も最高です

温泉なんてどこも変わらないでしょ?と思っている方にはぜひ行ってみて欲しい晩成温泉。今日も大樹町民の健康と美肌を支えています。

お肌すべすべになった私は、今度は緑のきつねを試してみたいと思います。
赤いたぬきを食べてみて、きっとポイントはあのお揚げの味のような予感がしているのです。

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