白樺という憧れの木についてー初めての樹液採取ー【長谷川彩】
北海道らしい暮らしをしたいと思っていた。
そもそも「北海道らしい」とは何なのか。自分でも定義づけは難しいのだが、おそらく
「春になったら山菜を採りに行く」とか
「冬はワカサギ釣りをする」とか
「鹿肉をおすそ分けしてもらう」とか
まぁそういうことだろうと思う。おおよそ都会でできなかった「自然体験」的なもの。そのなかでも特に「やりたい」と思っていたことがある。
「白樺の木を使って何かをする」だ。
白樺という木に抱くこの感情は何だろう。「憧れ」というものに近いのかもしれな